セルボ試乗。

今回乗ったのはMターボにアルミ14インチの最上級グレードTX。内装の質感は軽四とは思えぬ仕上がり。ただスポーツを意識したのか、スズキには珍しく高いインパネで、人によってはこれが圧迫感を生むかもしれない。
シーケンシャルのマニュアル操作によるシフトアップはクイックで良好。オートでも低回転から太めにトルクの出るMターボ搭載とあってよく走る。ただしDレンジだと他のスズキ軽同様、早く4速へ入れようとする制御になっているため、キックダウンまでのラグが嫌な人はマニュアル操作がおすすめ。減速→停車で1速までダウンしてくれるので、完全マニュアルより使いやすくなっている。
乗り心地は薄いタイヤのクルマとしてはかなり頑張っている方だと思う。突き上げがあっても角は丸めだし、全体的にカッチリとしている。
気になったのはロードノイズ。55扁平のハイグリップタイヤであるポテンザを穿いているため、どうしても大きくなりがちだが、もうちょっとロードノイズに対する遮音性の高い方が、内装の質感とのバランスがとれるかなと思う。
価格はワゴンRとさして変わらず、ソニカよりウン十万安い。フロントは見切りがつかないが、他同様短いので、そんなに心配するほどでもない。第一、見切りがつく車の方が少ない。リアはどこぞのクルマにも似た雰囲気こそあれど、フロントは躍動感があっていい。出始めはアクの強さを感じるかもしれないが、細い目をしたソニカより存在感がある。
高級とか質感というとデカいクルマにはしりがちだが、セルボのような軽四もぜひ一度見てほしい。広い方がいいとよく言われるが、カップルディスタンス*1が狭いとその分親密になれていいし、セルボ自体夫婦やカップルを狙いとしている。要はクルマの使われ方で一番多い1〜2人に向いたクルマといえる。それに、軽四ほど日本の道路事情に合うクルマがあろうか。iは多くの人がもつ軽四の固定観念を変えた。セルボもまた、変える可能性を持っていると思う。台数はハイトワゴンのようにいかないだろうが、最近のスズキらしい部分と従来からもつスズキの強みが融合したセルボ。一台のクルマであれもこれもとチョイスノンノン*2、ぜひお試しあれ。

*1:左右の間隔。

*2:引用元「あれもこれもとチョイスNON NON」:Berryz工房笑っちゃおうよ BOYFRIEND」・熊井パート